へへ・・・っ映画館で初めて泣いちまったよ・・・。最高におもしれーじゃねぇか・・・。
ストーリーは、村川村の小学生5人(この村の小学生はこの5人だけ!)が、恒例の「夏休み合宿」のために学校に集まるところから始まります。5人は山の中でミステリーサークルを発見し、そこでけがをした犬みたいな宇宙人「ポチ」と出会います。彼はお礼に5人を修学旅行として月に連れていくのですが・・・。
ってな感じで始まるんですが、この小学生5人の純粋さとかわいさ、そして成長の早さがとにかく目立ちます。輝いてます。特に、注目すべきは夏紀と周。最初は、姉妹のようでいてどこかお互いに反発し合う部分もあってうまくかみ合わなかったりするんですが(夏紀が周の大事にしてたぴょん吉というウサギを逃がしてしまうことが主な原因なんだけど)、ポチたちと一緒に宇宙を旅することで、彼女らの関係が本当の兄弟のように結束していきます。でも、それは決して「大人になる」って感じじゃないんですよね。小学生なりの成長っていうのかな・・・。終盤、さらわれた周を助けに行くことを決めたとき、清が「怒られるときはみんなで怒られよう」ってみんなに呼び掛けるセリフなんかが、すごくそれを物語っているというか。
ときに自分の子供のころと彼らを重ね合わせてみたり、ときにポチの目線(言い換えれば保護者の目線)で彼らを見守ったり・・・。どっちのビジョンで観ても、楽しめるし、泣けます。とにかく「もうこいつらなんてかわいいのかしらw」って思ってしまうんですよ。悪いか!
そして演出面では、随所にベサメムーチョのこだわりが!
自分が気づいたところで言えば、まずは5人が月の入国(入星?)が認められて初めて街に出たときのシーン。周囲を見渡して思わず「
宇宙人がいっぱいだね・・・」とこぼしてしまうんです。これって、
アメリカに行って「外国人がいっぱい!」っていうのと同じくらいマヌケなセリフなんですが、それぐらい5人が( ゚Д゚)ポカーンってなってるんだっていうのがよく分かって実におもしろい!プログラムで倉田英之センセーがこのことに触れていて、まさに倉田センセーたちが初めてニューヨークに降り立ったときの気持ちをモデルに作られているそうです(詳細は「倉本 倉田の蔵出し」参照)。
あとは何と言っても物語のクライマックス、夏紀が周を助けに行くアクションシーン。
あれってどう観てもジャッキー・チェンの映画だろ!!(タイトルなんだっけ?)傘を使って宇宙船に飛び乗ろうとするシーンや、悪役のマリーを蹴飛ばした後に決めるカンフーポーズとか(こっちはブルース・リー?)。
こういうところに練りこまれている名作のオマージュなんかが、スタッフがこの作品に追求したエンターテイメントへのこだわりを感じます!もうヤバイぐらいのパトスを!!
倉田ファンとしてはキャラクターのセリフ回しにも注目してたんですが、一番印象的だったのは、最後、周にキスされて真っ赤になるポチと夏紀のやりとり。
夏紀「真っ赤になってんじゃん!」
ポチ「私は潔白だ!!」
うーん、これぞ倉田節ですなー・・・。
当然、映像の美しさやアニメーションがすばらしいのは言うまでもなく・・・。この映画からは、あらゆるところに作り手の「ここを見てくれ!」っていうこだわりがひしひしと感じて、それが作品の重厚感につながっているのかなと。あ、重厚感という言い方をしましたが、決して見づらい、分かりにくいというストーリーではありませんよ。むしろ、細かいことは考えず、頭をからっぽにして観ていただけたらと思います。
自分も観たばかりですが、また観たいです。Blu-rayとか出るんでしょうけど、それまではとても待てねぇ。頼むから地元でやってくれ~!
*おみやー
公式プログラム
この手のプログラムとしては分厚くていい感じです。キャラクターなどの裏設定が書かれてあるので、ファンは買いでしょう。
サントラ
こちらは帰りに寄ったアニメイトで購入。音楽もすばらしいです。まだ聴いてませんが、これを聴いて作品の余韻に浸ろうかな。
ストラップ
一部の劇場のみに置いてあるガチャで入手できる木製のストラップ(200円)。全5種ですが、4種しか集められませんでした。8回も回しちゃったよ・・・。
フィルム
もはやこの手の劇場アニメの定番(!?)アイテム。1回見るごとにもらえるのが良心的。自分はクライマックスでポチとネッポが戦ってるシーンでした。遠景での場面だけど結構当たりフィルム・・・?
(文/写真・夏紀にキュンキュン!!亜呂真)